事業概要

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弊社では、MBD(Model Based Development:モデルベース開発)において、エンジニアリングサービスを提供しています。
要求分析から各種モデリング作成、人材育成までエンジニアリングサポートをいたします。

モデルベース開発のV字モデル

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●サポート業務

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モデルベース開発とは?

モデルベース開発(MBD=Model Based Development)とは、“コンピューター上で数式によって再現した「モデル」を用いることで、複雑な組込みシステム開発の効率化・短時間化を図る開発手法”です。

なぜモデルベース開発が必要なのか

自動運転車の開発加速と高い安全性の確保を両立するには、信頼性や妥当性の検証方法の在り方がカギを握っています。現在、自動車業界やIT業界の大手企業は、世界各国で年間数万kmという距離を走り込み、公道試験を重ねています。ただ、信頼性を示すには総計100億kmもの走行距離が必要だとも指摘されており、実走行だけで信頼性を検証していては自動運転車が製品化するまで途方もない時間が必要になります。

もちろん、走行距離を重ねるだけでは十分ではないため、公道テストではめったに起きないような危険な状況や、暗黙の交通ルールやドライバー同士のコミュニケーションで成立しているような複雑な交通環境下でも、自動運転システムの振る舞いを検証しなければなりません。こうしたテストに合わせて条件を整え、必要に応じて危険な場面を繰り返すことは、公道は言うまでもなく、テストコースであっても難しいテストになります。

さらに、周辺環境の認識に使用するセンサーの方式や車両の搭載数を変更したり、自動運転システムの認知、判断、操作を担うAI(人工知能)のアルゴリズムを改良したりすることが、複雑な自動運転システムの開発では頻発します。そのたびに車両を何万kmと実際の道路を走らせることは、企業1社のリソースでは現実的ではありません。

リアルで走り込む信頼性検証ではカバーしきれないほど、自動運転システムは複雑さを増しているそこで不可欠となるのが、シミュレーションの活用になります。既に、自動車メーカーや大手のサプライヤーが実際の走行テストだけに頼った開発に限界を感じ、シミュレーションを自動運転システム開発に取り入れています。シミュレーション活用では、走行テストをリアルからバーチャルに移すだけでなく、走行試験で得たデータを有効活用しつつ、現実に再現するのが難しい環境を効率的にバーチャルで再現することが重要になっています。

モデルベース開発の人材不足

自動車業界において、自動車の高機能化(電子制御、安全運転支援システム、コネクティッド等)による世界的な環境規制の強化等を背景としたパワートレインの多様化等により、設計開発工程は爆発的に増加しています。現在、自動車の制御システム開発における原価低減や開発スピード向上に効果的な、先進的な開発手法であるモデルベース開発(MBD)を取り入れた開発が必須となっています。しかし、業界全体でモデルベース開発人員が不足しており、自動車OEMだけでは人員が不足しています。そのため、以下、部品サプライヤやその他業界においてもモデルベース開発にて環境構築をしたい会社は多いがエンジニアの確保ができないといった大きな課題があります。

市場ニーズ

自動車業界は、「100年に一度の大変革の時代」に入っており、各社がCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)といわれる次世代自動車に必要な技術の開発競争にしのぎを削り、大変革期を迎えています。中でも急激に広まってるのが電動化です。カーボンニュートラル(脱炭素)の達成に向けて、各国政府や自動車OEMが電動化の目標を揚げています。先日、トヨタ自動車が「2030年までにグローバルで30車種のEV社を発売する」と発表しましたが、世界的にみてみると特に欧米ではEVに舵を切り、欧州連合(EU)の委員会が2035年にHV(ハイブリッド車)を含む内燃機関車の新車発売を禁止する案を打ち出しています。

EVは、部品点数が少なく、参入障壁が下がるため、異業種からEVプラットフォーム開発への参入が相次いでおり、競争の領域が拡大していく見込みです。

また、自動運転では、世界で初めてレベル3の自動運転機能を搭載した車種が発売、他OEMでも高度運転支援技術を搭載したモデルの販売が開始され、電動化のためのシステム開発が今後急激に拡大すると予測できます。

<ECUの数の増加>